[出したり入れたり]著:酒井順子
久々にエッセイを文庫で読んだのですが、面白かったので紹介。

重箱の隅をキレイにほじれた快感がこみ上げる、女の本音満載の辛口エッセイ
食事と排泄、セックスまで人生は「入れたり出したり」、「見られる」ことを意識しているのに、男は「見る」ことがない女のムダ毛と勝負パンツの柄、二つにワケればホンネが見える、ちょっぴりHで辛口な爆笑エッセイ。
(Amazonレビューより引用)
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友人から借りて読んでみましたが、いうほどHでもなかったです。
純粋にエッセイとして完成度が高く、リズムよく読めます。かなり読みやすい。
とはいえ中身がないわけではなく、完成度の高いエッセイに良くある
「時々どきりとさせられる考察」があちこちにちりばめられていて面白いです。
例えば前々回のエントリーにおける「若いころは忙しい=有能と思いがち」といった記述や
日本人は端っこが好き→どんどんみんな端に行きたがる(ex:負け犬になりたがる)
→日本は外淵ばっかり厚くて中身は空っぽになってしまった?
といった考察が、なかなかどうして真実を突き当ててるようでドキリとします。
おそらくはこの、酒井順子という作者は、非常に観察が好きで、
自分の感情の微妙な機微なども全て客観的に見ているのだろうと。
かつ、精神的な露出もさほど嫌いではなく、いや、むしろ文中でも好きだと告白していて
その露出の手法もかなりこなれているというか、嫌悪感を抱かない度合いに留めている。
徹底した観察による客観力と、自分自身の精神感情をすっぱり見せる度量と技術。
なるほど、これぞ「エッセイスト」なのだなあ、と思いました。