黄耆桂枝五物湯(おうぎけいしごもつとう)

傷寒論・金匱要略条文

【金匱・血痺虚労病篇】
血痺、陰陽倶に微、寸口関上微、尺中小緊、外證不仁にして、風痺状の如し、黄耆桂枝五物湯之を主る。

諸家知見

方極
桂技湯証にして嘔し、身体麻痺し、急迫せざる者を治す。

類聚方広義
此方に朮附を加え、産後累月して血気復せず、盗汗し、食せず、支体麻痺し、或は微腫する者を治す。又産後已に才月を経、而して浴湯毎に、肌膚不快を覚ゆる者あり、亦此方に宜し。

宇津木昆台
初生児、一身の皮表アマハダの如きに五物湯を用いて治せり。一男子総身に水瘡を患いて、じくじくとして汁出て、疲労の様子も少なく、唯瘡乾かず衣につきてじくじくとして難渋なり、本方に当帰人参膠飴を加えて十日ばかりにして治したり。

湯本
血痺、多くは桂枝茯苓丸或は当帰芍薬散の治に属す知らざるべからず。
血痺とは、
和久田氏は“血脈渋滞して麻痺するの名なり”と云い、
尾臺氏は“身體痺して肌膚習々を覚ゆる者”と述べ、
浅田氏は“邪血分に入りて形體麻痺し微風を被り吹かるるが如き者”と説けるによりて之を知るべく、
又風痺とは、和久田氏が“風痺は正気虚して邪気犯し入て麻痺不仁するの名”と説き、
尾臺氏は“身體痺して不仁する者之を風痺と謂う風痺は肌膚頑麻して痛痒を知らざるなり”と謂い、
浅田氏は“風痺は頑麻と疼痛と兼ぬ”と稱するに據て之を見れば、
血痺、外證不仁にして、風痺状の如しとは、血液の変調に因り身體麻痺するも未だ甚しきに至らず且つ疼痛せざるものと知るべし。

奥田謙蔵
身体不仁(知覚麻痺)が主体。

小倉重成
身体や四肢のしびれ、麻痺または強い痒みなどの知覚異常。

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