乾姜人参半夏丸(かんきょうにんじんはんげがん)

傷寒論・金匱要略条文

【金匱・婦人妊娠病篇】
妊娠、嘔吐止まざるは、乾姜人参半夏丸之を主る。

諸家知見

参考
他薬を用いて効なく嘔吐久しく止まず胃中虚寒を帯ぶる所に用うるなり。

方極
嘔吐止まず心下痞鞭する者を治す。

方機
妊娠嘔吐止まざる者。
心下痞硬して乾嘔止まざる者。

類聚方廣義
妊娠、悪阻殊に甚しく湯薬を服する能わざる者には此の方を用い徐々に効を収むるを宜しと為す。大便通じざる者は大簇丸、應鐘丸等を間々服す。若し蛔を兼ぬる者は鷓胡菜丸に宜し。

温知堂雑著
乾姜人参半夏丸を嘔吐に用うるに本絛に所謂止まずと云うを目的にして用う是は他薬を用いて効なく悪阻久しく止まず胃中虚寒を帯ぶる所に用うるなり故に始めより此の方を與えたりとて効なき者なり余は煎薬に調合し極少量に頓服せしむるなり此の方の応ずる嘔吐の模様は飲食すると直に吐出して諸薬を呑み受けざるに宜し且つ此の方の適する者は一二貼服する間に必ず快を覚ゆるなり二三貼を服して尚微効を見ざる者は此の方の適せざる症と知るべし右の場合には悪阻のみに限らず広く諸病に運用すべし余は暴瀉病の嘔吐止まざるに與えて即効を得たり。

勿誤薬室方凾口訣
此の方は本悪阻を治する方なれども、今料として諸嘔吐止まず胃気虚する者に用いて捷効あり。

藤平健
激しい嘔吐と心下痞鞭、腹力は中より軟。

小倉重成
継続性の嘔吐、悪心、胃部痞塞感と虚証に似合はぬ強度の心下痞鞭、食欲欠損、身体のかなりの疲労、衰弱傾向、虚証の便秘傾向。

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