甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)

傷寒論・金匱要略条文

【婦人雑病篇】
婦人藏躁、喜悲傷哭せんと欲し、象神霊の作す所の如く、數欠伸す、甘麦大棗湯之を主る。

諸家知見

方極
急迫して狂驚を発する者を治す。

方機
心中煩躁し、悲傷して哭せんと欲し、腹中濡なる者(紫円或は解毒散兼用)。

類聚方廣義
蔵は子宮也。此方の蔵躁を治するは、能く急迫を緩むるを以て也。嬬婦、室女にて、平素憂鬱、無聊にして夜々眠らざる等の人、多くは此の症を発す。発すれば則ち悪寒発熱、戰慄錯語、心神恍惚として居るに席を安ぜず酸泣すること已まず此の方を服すれば立に効あり。又癇症、狂症前症に髣髴たる者亦奇験あり。

勿誤薬室方凾口訣
此の方は婦人藏躁を主とする薬なれども凡て右の腋下臍傍の邊に拘攣や結塊のある處へ用ゆると効あるものなり又小児啼泣止まざる者に用いて速効あり又大人の癇に用ゆることあり病急なる者は甘を食い之を緩むの意を旨とすべし。

方與睨
男女老少に拘らず妄りに悲傷哭する者に一切之を用いて効あり。甘草・大棗は窮迫を緩めるなり小麦は霊樞に心病小麦を食うに宜しと云い千金に小麦心気を養うと云う凡そ心疾にて迫る者に用いて可なり。(皮付き小麦を用う?)

古方便覧
急迫して狂の如く悲傷するものを治す。

小倉重成
神経症様症状、強い煩躁。

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