| 片手落ちー抗生物質 |
私も学生時代、抗生物質教室に籍を置いていましたので抗生物質の有効性は十分認めますが、ただ残念なことは、感染症の治療において、西洋医学は、非常に片手落ちであるように思えます。感染する細菌がいれば感染される人間がいるわけで、感染症の治療において、ただ、細菌の方にのみ目を向けて、感染された人間のほうにはあまり目が注がれていません。細菌が体内に侵入すると必ず感染症を引き起こすということがいかに盲信であるかを、自分でコレラ菌を飲んで身をもって立証した、ぺッテンコーフェル氏の例もあるように、感染される人間が全くの健康体であるならば、発病はありえないのです。しかし、そういう全くの健康人はそういるわけもなく、私たち凡人はすぐに感染してしまうのですが、たとえ感染したとしてもその後の病気の経過は、細菌と人間との力関係によって、推移するわけです。病気の主体はあくまで人間なのです。そして、その観点から漢方を見てみますと、漢方薬方による感染治療は、主体である人体の機能の改善修復を第一義とし、その上、殺菌作用のみでなく、細菌毒素の排毒作用も兼ね備えています。 |
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この「漢方の特質」は漢方の本質を知っていただくための水先案内です。 |