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こんにちは神矢さん、という声に、見ると長男がまだ小学生だったころの同級生の父親です。
お久しぶりですね。どうしてましたか、と尋ねますと、実はお宅のことを聞いたので相談にきたといいます。この方はすし屋の御主人で、子供が遊びに行った折、よくすしをご馳走になってお世話になった方です。その節はとお礼を云いながら、四方山話の末、話をうながしますと、実は持病のリウマチのことですが、十年程前からリウマチにかかり、5,6年間治療を受けていたのですが、一向に改善せず、立ち仕事がつらくてたまらず、とうとうすし屋を止めて、現在郊外で、レストランをしています。それでもまだ、辛くて困っていたところ、お客さんからお宅のことを紹介されたのでやってきたというのです。
その症状は、両手、両脚のリウマチで、朝起きがけが一番辛く、厨房まで階段を下りてくるのが大変で、それでも身体を無理して動かしていると午後はそれほどでもなくなるのですが、普段歩くときも脚を引きづるほどで、十年来の持病ですので、治るでしょうかとのことです。
脈は浮いて緊張もよく、発汗傾向もみられません。そこで葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)を差し上げることにしました。その二週間後、すこしよいようですと本人は言いますが、なんとなく納得できません。
そこで患部をよく見せていただきますと、一番痛む足の内踝のところに赤紫色の血管の細絡が浮いて見えます。血証が明らかです。そこで太陽病位にあって血証をも包含する薬方をと考え、 苡仁湯(よくいにんとう)に薬方を転じました。これを飲み始めて症状はめきめき改善し、あれほど西洋医学の治療に抗していたリウマチも、5ヶ月の服用でまったく起居に不自由がなくなりました。
この方の紹介で2人のリウマチの方が見え、1人は葛根湯3ヶ月で改善してしまい、あと1人は非常に重症で、三日前に初めて桂芍知母湯を差し上げたばかりなので、まだ経過は不明です。後の機会に追記したいと思っています。
リウマチには、現代西洋医学では非常に手を焼いているようです。困った挙句のステロイド剤の使用もよく目に付きます。漢方では、その病位(太陽病、少陽病、陽明病、少陰病、大陰病、厥陰病)を診て、風邪、寒邪、湿邪、血証の状態を考慮して、その体質にあった薬方を用いますが、大変効果があがっています。リウマチでお困りの方は一度近くのよく勉強されている漢方薬局を訪ねてみたらどうでしょう。
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