「脉浮発熱渇して水を飲まんと欲し小便不利する者、此方之を主る。」
按するに脉浮発熱する者は熱表にあり、渇して水を飲まんと欲する者は熱裏にあり、熱ある時は渇して能く水を消して反て其の水内に留りて小便通ぜざるものなり、故に猪苓湯を以て小便を通ぜしむるなり。又五苓散も脉浮小便不利とありて猪苓湯の症に似たり、然るに五苓散は表裏の熱を解するものにして、桂枝を以て主とす。猪苓湯は邪陽明にあって渇して小便せざるものに用ゆるなり、故に滑石を以て主とす。発熱渇すとあれども表を解する剤にあらず惟裏熱を小便より去るもの也。其の外に雑病、熱ありて小便不通、或は淋病、小便血の類、此方を用ゆべし。
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