蒂れき大棗瀉肺湯

「肺廱喘して臥すことを得ざる者は此方之を主る。」

 按ずるに肺廱は口中ひたすら乾燥し胸中しくしく痛み脉數實にして又喘をなし臥す事能はざるものなり。是れ邪肺に止まり肺気甚だ急迫するなり、故に蒂I大棗瀉肺湯大苦大寒の剤を用ひて急に肺邪を瀉すべし。
 稍遅くして膿をなす時は難治となる、肺廱は危症なり初の時早く此れを知て宜く此れを攻むべし。若し遅き時は救ひ難し。
 其の人平日飲を好み或は膏味を嗜む人痰湿盛んにして肺を犯して肺廱とならんと欲するものは皀莢丸を以て其の肺を利すべし。又肥盛にして喘満し痰多き者は蒂I大棗瀉肺湯を以て其の肺を瀉すべし。若し其の峻を恐れて王道を守りて遅滞にして膿已に成る時は獨り死を待つのみ。

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