「傷寒脉結代心動悸する者は此方之を主る。」
按ずるに此症論中解し難し。此れ汗吐下に因て津液ほろびて脉結代するものか、心下に動気ありて尤も巨里の動甚しきものと見ゆるなり。
金匱に「虚勞不足、汗出でて悶し、脈結、心悸するを治す、行動常の如きは、百日を出でずして危うく、急なる者は十一日にして死す。」とありて此れ虚勞にして汗出て胸悶て其の上に脉結代するものは行動常の如きものと云へども日久からずして死するもの也。 此方榮血を益し脉を通す故に、平人行動常の如くにして脉出でざる者に屡々用ひて効あり。 此の方、人参胃陽を助け血脉を補ひ、甘草大棗桂枝榮衛を調和し血脉を順らす、生地黄阿膠麦門冬麻仁の諸薬能く血を益し脉を通ずるものなり。
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