【芍薬甘草湯】
按ずるに此方、芍薬の酸以て血を和し又能く収む、甘草の甘以て此れを緩くす、酸甘相合して血脉を和し陰血を補ふ、故に今足攣急して伸びざる者、此方を用ひて屡々効あり、大剤となして用ひて試み知るべし。理外の功を得る事あり。
【芍薬甘草附子湯】
「汗を発して、病解せず、反て悪寒する者は、虚するが故なり、芍薬甘草附子湯之を主る。」
按ずるに未だ汗せずして悪寒する者は邪盛んにして表實す麻黄湯の証なり、汗能く発すと云へども病解せず反て悪寒するものは邪退きて表虚する者也、此方之を主る。汗を発して解せざるは熱尚ある故に芍薬をもって陰を救ふ、陽虚すれば悪寒す故に附子を以て表陽を堅くする也。又此方芍薬甘草湯と同じく熱なく腰痛み或は足攣急して痛む者に用ひて効あり。此の時世醫五積散杯を用ゆる事あり。五積散は多味にして無用の薬多し、獨り此方は単方にして甚だ効あり。
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